中国がロシアのエネルギー関連企業への関与を強めようとしています。この動きは危険な気がしますがどうでしょうか。
エネルギーは国家の命運を握るもの。権威主義的な独裁国家に依存するような状況は避けなければなりません。
◎ニュース記事
◎ニュースのポイント
中国はロシアのエネルギーおよび商品企業への新規出資や株式追加取得を検討している。ロシア国営ガス会社ガスプロムやアルミニウム大手ルサールなどが念頭にある。
中国政府はロシア企業・資産への投資機会があり得るかについて、中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国石油化工集団(シノペック)、中国アルミ(チャルコ)、中国五鉱集団などの国有企業と協議している。
中国はエネルギーと食糧の安全保障確保を進めており、取引が成立するとしても中国の輸入を強化するためで、ロシアのウクライナ侵攻に支持を示すためではないと、この関係者は説明した。
協議は初期段階で、取引は成立しない可能性もあると、関係者は語った。別の関係者によると、中国とロシアのエネルギー会社の間で協議が始まっているものもある。
◇中国はロシアを買収しようとしているのでは
ルーブルが暴落しデフォルト懸念が出ているロシアに対し、中国が買収工作を進めているようです。弱り切ったところに恩人がましく近づいて、巨利を得ようとしているように見えますが、どうでしょうか。
ロシア国営ガス会社ガスプロムは天然ガスの生産、供給において世界最大。アルミニウム大手のルサールも世界有数の生産量。
中国がロシアのエネルギー関連企業を狙うのは世界戦略という意味で合理的です。
ウクライナ戦争では、ヨーロッパがロシアの資源に過度に依存したことにより、エネルギー危機を助長していますよね。
ロシアの資源を中国が手に入れることができれば、中国は世界にとって今よりもやっかいな国になるに違いありません。
◇エネルギー資源による中国の世界支配を許すな
ウクライナ戦争によって、脱炭素化による他国の資源への依存が、エネルギー危機を招きくとともに、安全保障上の脅威となることが明らかになりました。
ロシアの二番煎じを中国が狙っているとしたら恐ろしいことです。
独裁国家である中国に多くの選択肢を与えるべきではないでしょう。
ウクライナ戦争で中国は漁夫の利を得ることになりそうです。それは、世界をもっと混沌とした状況に追い込むかもしれません。
◇日本はエネルギー戦略の再考を
独裁国家に世界を明け渡さないようにするために、エネルギー戦略の見直しが急務だと思われます。最優先は原子力発電所の再稼働。
権威主義的な独裁国家にエネルギーを依存しないよう、調達先を見直すとともに、国内で生産できるエネルギー減を増やすべきです。
ただし、再生可能エネルギーはコストがバカ高くなるため、石炭火力発電などを復活させながら、バランスをとるのが良いのでは。
環境左翼には叩かれるでしょうが、今となっては彼らに説得力などありません。エネルギーには、国家の命運がかかっているのですから。